前かがみになると腰が痛い!「原因」「治し方」「ストレッチ」を知ろう
この記事では「前かがみになると腰が痛い」という方向けに「原因」「治し方」「ストレッチ」を解説します。「前かがみ」になると「背面が突っ張るように痛い」なんてことはありませんか?「腰の痛み」にはたくさんの症状・原因があります。ですので、この記事は疾患等によるものではなく、「慢性疲労」からくる「腰の痛み」について解説します。
「前かがみでの腰の痛み」を作る原因
では、「前かがみでの腰の痛み」はどのようなことが原因で起きているのでしょうか?普段の生活を振り返ってみてください。
体を動かす機会が少ない
まずは、運動などで「普段から体を動かす機会が少ない」という方は「腰の痛み」を感じやすいでしょう。それは「筋肉の柔軟性」を保てていないことに繋がるからです。
「筋肉が働く」というのは「体を動かす」ことで成立します。ですので、「体を動かす機会が少ない方」は「筋肉の本来の働き」を保てていません。
そのような体では、柔軟性を保てないので「前かがみでの腰の痛さ」は生じます。
全身の「筋力バランス」が悪い
そして全身の「筋力バランス」が保てていない方も「前かがみでの腰の痛み」は発生します。
これは「筋力バランス」が悪いことで、全身の筋肉に必要以上の負担をかけているので、体の中心部分である「腰」にはさらに負担がかかります。
このように「筋力バランス」が崩れていることは「健康に良くない」という説明は厚生労働省でもされています。
QOLの維持・向上に大切な筋肉は? | e-ヘルスネット(厚生労働省)
「同じ姿勢」ばかりで過ごす
また、「同じ姿勢」ばかりで過ごしている方も「前かがみでの腰の痛み」を感じます。例えば「デスクワーク」や「長時間の車運転」、「立ち仕事」など。
これは「同じ姿勢」を続けることで「筋肉の柔軟性」を失わせるためです。
先ほどもいいましたが、筋肉は「体を動かす」ためにある組織です。ですので、「体を動かす」ということを行っていなければ「筋肉にとって良い効果」というのはありません。
そして「筋力バランス」同様に「柔軟性の低下」というのは、体の中心部分である「腰」に被害が大きいです。
眠りが浅い
そして「眠りが浅い方」も「前かがみでの腰の痛み」を感じるでしょう。
これは「寝ている間に筋肉の疲労が抜けていない」ので、「柔軟性を確保できていないまま」で朝を迎えているためです。
私たちの体は「24時間・365日」フル活動できません。必ず「休む時間」が必要です。この「休む時間」が取れていなければ体は悲鳴をあげます。
そして、体が悲鳴をあげ続けていると「前かがみで腰が痛い」と感じることでしょう。
水分が足りていない
最後に、普段摂っている「水分が足りていない」という方も「前かがみでの腰の痛み」に悩まされます。
これは「血液の源」は水分であるためです。
私たちの体は60%以上が「水分」でできています。そして血液の約90%が「水分」です。ですので、水分がなければ私たちの体は成立しません。
普段から「運動やストレッチなどでケアをしている」という方でも「水分不足な体」であってはその効果はないと思っていいでしょう。
あなたにおすすめの記事
そもそも「何が」「前かがみでの腰が痛み」を作っているのか?
では、「前かがみで腰が痛い」というのは「何が」痛いのでしょうか?「背面が突っ張るように痛い」という「仕組み」が分かれば、「原因」や「治し方」「ストレッチ」のイメージが湧きます。
体を包む「筋膜」が痛い
この「何が」とは「筋膜(きんまく)」という組織のことです。「筋膜」とは体を大きく包んでいる「膜」のことを言います。(よく鶏肉などに「薄い膜」がありますよね。あれです)
この筋膜は、体を「大きく」包んでおり、基本的には「頭から足先」まですっぽりと包みます。
体の柔軟性が無くなると「突っ張る痛み」を感じますが、この原因は「筋膜の突っ張り」が原因で発している痛みということです。
そして、筋膜の柔軟性は「筋肉の柔軟性」と比例します。
ですので、「筋肉の柔軟性」が無くなってくると「筋膜の柔軟性」も無くなるので、「前かがみ」になると体の中心部分である「腰」が痛いということです。
「前かがみでの腰の痛み」を治すにはどうしたら良いのか?
原因は分かりましたが、「前かがみで腰が痛いまま」ではいけません。どのような「治し方」を実践したらいいのでしょうか?
歩く時間を増やす
まずは「歩く時間」を増やしましょう。この「前かがみでの腰の痛み」に対しての「歩く時間」は「30分」ほどの時間で構いません。
なぜ「歩く」を勧めるのかと言いますと、「歩くこと」は「全身運動」になります。
そして「歩く」とは「左右対象に体を動かす運動」でもあります。
この「歩く」という左右対称の動きを行えば「柔軟性」や「筋力バランス」などもすぐに整えられます。
私たちが何気なくやっている「歩く」ですが、これだけ「体のバランスを整える」ことにつながる運動はありません。
ぜひ「歩く時間」を気にして「歩くという全身運動」を行いましょう。
腹筋の柔軟性と筋力UP
そして腹筋の「柔軟性」と「筋力UP」を行いましょう。「腹筋の柔軟性」については次の「ストレッチ」で説明します。
「前かがみで腰が痛い方」の大半は「腹筋が弱い方」です。
そして、この腹筋の筋力が弱くなることで「筋力バランス」が崩れてしまうので「腰に大きな負担」をかけてしまいます。
そのため「前かがみになると腰が痛い」という症状が起きます。
ぜひ『腹筋』を行いましょう。
「片足重心」を止める
そして「片足重心」で立つことも止めましょう。これでは「筋力のバランス」が保てません。
どうしても無意識に立っていると「楽な姿勢」を取りたいと思うのがヒトです。私も行わない訳ではありません。
ですので、「楽な姿勢を取っている」と気付いたら「そのあとの姿勢はバランスを意識しよう」と思い、気を付ける意識を身に付けてください。
コレだけでも効果は変わります。
柔軟性の確保
そして、筋肉の柔軟性も高めましょう。筋肉の柔軟性を高めるために効果的なのは「ストレッチ」です。
「ストレッチ」は「筋肉の神経活動を活発化」をさせたり「筋肉を休ませる」働きがあったりと様々な場面で活躍してくれます。
この具体的な内容は次の「効果的ストレッチ」により解説します。
眠りの質を改善
そして「眠りの質」を改善させることも重要です。やはり「休んでいる時間」がなければ、体は活動しません。
したがって「前かがみになると腰が痛い」方は「体が活動していない」ことと同じことなので、「眠りの質」は必須です。
具体的には、寝る前に「白湯を飲む」ことと「深呼吸する」ということを行いましょう。この2つは「体を休める神経」を活発にしてくれます。
「白湯を飲む」ことでは「コップ1杯の量」を「寝る前に」飲みましょう。お腹が温まり力が抜けていく感じがします。
そして「深呼吸をする」ことも「寝る前」に行いましょう。回数としては「30回」ほどを目安にしてください。
呼吸をするたびに「気持ちが落ち着く」ことを実感できます。
この「白湯を飲む」ことと「深呼吸をする」ことの掘り下げた内容はこちらに書きました。
水分の摂り方に注意する
最後に「水分の摂り方」にも注意しましょう。これは水分の「量」と「中身」についてです。
まずは水分の「量」についてです。これは一日に「1.2~1.4リットル」の水分を摂りましょう。この範囲の水分を摂っていないと体は健康を保てません。
もちろん「一気飲み」などに気を付ければ1.4リットル以上飲んでも構いません。
そして水分の「中身」についてです。これは「ノンカフェイン」の水分を選びましょう。代表的なものとしては「水」「麦茶」「ルイボスティー」です。この「ノンカフェイン」は体に吸収されやすく、体の中を健康に保ってくれます。
この「水分の摂り方」についてはこちらの記事により詳しく書いています。
「前かがみでの腰の痛み」に効果的なストレッチ
では、実際にどのようなストレッチを行えば「前かがみでの腰の痛み」に悩まないのでしょうか?先ほどの「柔軟性の確保」の答えです。
「エビ反り」ストレッチ
まずは、「エビ反りストレッチ」を行いましょう。やり方は以下のようになります。
- うつ伏せに寝る
- ヘソの下まで体を起こす
- 「お腹が伸びている」ことを感じる
- そのまま30秒維持する
この「エビ反りストレッチ」はお腹のストレッチになります。「腰の痛み」に対してのストレッチなのに「お腹のストレッチ」となると疑問を持つかもしれませんが、これが重要です。
これは「お腹のストレッチ」をすることで「筋力のバランス」を整えることができます。ですので、「腰の痛み」に対してはその前部分である、「お腹」が重要です。
「前屈」ストレッチ
次に「前屈のストレッチ」です。これはよくあるストレッチですね。おさらいをしましょう。
- 「長座」か「立ち姿勢」になる
- つま先は揃える
- そのまま、ゆっくりと体を倒す
- 「ふともも」や「背中」が伸びていることを確認する
- 30秒維持する
これは小学校時代などから「柔軟性の確認」で行っていたかと思います。そして「柔軟性の確認」をする指標になるからこそ大切な柔軟性の一つということです。
「太もも」や「背中」は骨盤を支える筋肉です。ですので、この骨盤を支えている「太もも」や「背中」の筋肉が柔軟性を保てていなければ骨盤にも悪影響を及ぼすため「腰の痛み」を作ることとなります。
「開脚」ストレッチ
そして「開脚のストレッチ」です。これもよくあるストレッチですね。次のように行ってください。
- 床に座る
- 足を横に広げる(膝が曲がらないように気を付ける)
- そのまま「前」「左右」に体を倒す
- 「太もも」や「上半身」が伸びていることを確認する
- それぞれ30秒維持する
これも「前屈」と同様に「太もも」や「上半身」を伸ばすことができます。また「開脚」では「前屈」と違う箇所がストレッチされることを確認しましょう。体はたくさんの筋肉が付いています。ですので、体勢を変えながら細かく筋肉にアプローチをするとより健康的な体を目指すことができます。
「肩甲骨」ストレッチ
最後に「肩甲骨のストレッチ」も行いましょう。次のように行ってください。
- 「椅子に座る」か「立ち姿勢」をとる
- 指先を肩の上に乗せる(片方でも両方でもOK)
- そのまま「肘の高さ」を肩よりも上に保つ
- 「その肘の高さ」を基準に肩を回す
- 「前に」「後ろに」と両方とも回す
- 前後30回ずつ行う
このストレッチで肩甲骨の柔軟性がしっかりと保てます。この「肩甲骨」は肩だけでなく「背中全体」の柔軟性にも関わるので、この「肩甲骨の柔軟性」が「保てているか・いないか」では「腰の柔軟性」にも大きく影響します。
以上のようなことが「前かがみでの腰の痛み」に対する「原因」「治し方」「ストレッチ」になります。もしかしたら「ごく当たり前」のことを書いたのかもしれません。しかし、この「ごく当たり前」ができていない方が本当に多いです。ぜひ皆さんも自分の生活を見直していただき、「腰の痛み」を解消してくださいね。
あなたにおすすめの記事