「眼精疲労」は治らないのか?「眼精疲労」の仕組みと解消法を解説

今回は「眼精疲労は治らないの?」「眼精疲労の仕組みや解消法があれば知りたい」という方向けに「整体師」として書きました。

なかなか「眼精疲労」って治らないですよね。これはただ闇雲に目のケアをすれば良いわけではありません。ポイントを見ていきましょう。

この記事は「慢性疲労」による眼精疲労を記載していきます。

「眼精疲労」と「目の疲れ」は違う

このよく聞く「眼精疲労」ですが、「眼精疲労」と「目の疲れ」は違うことをご存じでしょうか?まずは「仕組み」から確認しましょう。

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2つの違いは「すぐに改善できるか・出来ないか」

この「眼精疲労」と「目の疲れ」の違いを一言で言いますと、「すぐに改善できるか・できないか」です。その理由は、この2つはそもそも「体の中で起きている症状が違う」ということになります。

「目の疲れ」とは、言葉の通り「目が疲れている」だけを言います。そしてこの目の疲れは「改善でき、一時的な症状」です。

例えば、「午前中だけ細かい文字を見て目が疲れた。でも夕方になったらこの目の疲れは無くなっている。」などという状態です。

そして「眼精疲労」とは「一時的な目の疲れ」でなく、「慢性化した目の疲れ」を言い、「目の疲れ」以外にも「二次的な症状」を合わせている可能性が高い症状を言います。

例えば、「毎日パソコン作業をしていて、目を酷使している。そのせいで、目の疲れが酷くなると頭痛がする」などという状態です。

このように「眼精疲労」と「目の疲れ」という言葉だけでは「同じニュアンスの単語」に聞こえますが、実は体のなかで起きている症状はまったく違うことが分かります。

 

「眼精疲労」になる原因

では、どのような原因で「眼精疲労」が起きるのでしょうか?具体的な原因を確認しましょう。

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「肩こり」などの慢性疲労

まずは、肩こりなどの「慢性的な疲労」が蓄積しすぎると「眼精疲労」になります。これは「血液の滞り」が起きているためです。

とくに「肩こり」や「首のこり」のせいで「眼精疲労」に悩まされる方は多いでしょう。これは「肩や首の筋肉」が「頭の筋肉や血液」にも影響するため、「肩こり」や「首のこり」のせいで「頭全体の血液の滞り」にも繋がるからです。

また「肩や首の筋肉」は「目の反射」にも関わる筋肉でもあるため、「肩こり」や「首のこり」は「眼精疲労」に直結する症状です。

パソコンなどで「近くのもの」を見ている

そして、パソコン作業などで「近くのものを長時間見ていること」も「眼精疲労」に繋がる可能性が高いです。理由は、この状態を続けていることは「近視になる恐れ」があるためです。「近視」とは近くのものは見えるが、遠くのものが見にくい状態になります。

「このような目の状態」を続けていると「近くのもの」と「遠くのもの」を見る際にうまくピントが合わず、普段の生活だけでも「目を酷使する」ことになります。

このような時間が長いと「眼精疲労」に繋がるでしょう。

精神的ストレス

そして、「精神的ストレス」が溜まっている方も「眼精疲労」に悩む可能性があります。それは「眼精疲労」が「自律神経」に大きく関わるからです。

私たちは何かを見る時に「ピント」を合わせています。そして、この「ピントを合わせる」行為は「自律神経」の仕事です。

ですので、「ストレスが溜まる」と「自律神経」もうまく働かなくなるため「自律神経の乱れ」が起きてしまい、同時に「ピントのずれ」も起きます。

自律神経とは何かと言いますと、「体を働かそう」や「今は休もう」などと「時間帯」や「体調」に合わせて全身をコントロールするスイッチのことです。

具体的には「日中だから頑張って働くぞ!」や「夜の時間帯だから寝る準備に入ろう」などのように、体調などに合わせて全身に命令を送っています。

ですので、この「自律神経の乱れ」が長い間続くことも「眼精疲労」を生む原因に繋がります。

内臓の疲れ

また、「内臓の疲れ」が続いていることも「眼精疲労」は起きます。この「内臓の疲れ」も「自律神経」に関わるためです。

例えでは「ストレスが溜まると胃腸の調子が悪くなる」ということがあるかと思います。

これは胃腸の調子を「自律神経」がコントロールしているため、「ストレスが蓄積しすぎる」と「自律神経の乱れ」が発生してしまうので、「胃腸の調子が悪くなる」ということです。これは先ほど書いた「精神的ストレス」と同じ内容になります。

しかし、「内臓の疲れ」は「ストレスだけ」が原因ではなく「食べ過ぎ・飲み過ぎ」や「冷たいものばかり食べる・飲む」などで「内臓を疲れやすくさせる」ということもありますので、食生活なども気を付けなければなりません。

眼鏡やコンタクトが合っていない

そして視力が悪い方は「眼鏡」や「コンタクト」をされているかと思いますが、この度数が合わないことも「眼精疲労」を作ることになります。これは「目の疲れ」を慢性的に溜めてしまうことに直結するからです。

もし「最近、眼鏡・コンタクトが合わないな」と感じる方は専門家に相談してみましょう。

 

以上のような内容が「眼精疲労」に繋がる原因と考えられます。そして、これらの要因は「慢性的な症状」からくるものなので、同時に「慢性的な血液の滞り」にも悩まされます。

このような方は「朝の起きにくさ」を感じるでしょう。これも「自律神経」に関わります。「朝、体が鉛のように重い」と感じる方はこちらも見てください。

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「眼精疲労」の解消法

では、実際にどのように「ケア」をすれば「眼精疲労」が解消されるのでしょうか?見ていきましょう。

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目をつむって休ませる

まずは「目をつむって」みましょう。このケアは「どこでも簡単にできる」ケアですよね。

「目をつむる」ことで「目への刺激を無くす」ことができるので「簡単にかつ効果的に」目を休ませることができます。「目をつむる時間」としては「5分」を目安に行ってみましょう。「5分間」視界を遮断すれば十分に目を休ませることができます。

また、「疲れ目」に良い「目薬」を差しながらでも効果的でしょう。

もちろん5分以内の時間でも構いません。「目への刺激」を遮断してみてください。

遠くを見る

そして「遠くを見る」ことも実践しましょう。これは「ピントを合わせる」ためです。

私たちの日常は「パソコン」や「スマホ」「文字の細かい資料」などと「近いものを見る生活」で過ごしています。

しかし、「ピントを合わせる」には「遠くのものを見る」ことも行わないといけません。ですので、ピントを合わせる習慣を作ってみて「目を機能的に動かせる」ようにしましょう。

「仕事中」や「自宅」から見える「遠くのもの」はありますか?

遠くにあればどんなものでも構いません。「ビル」でも「山」でも「電線」でも「どこかの煙突」でも。遠くにあり、目に入りやすいものを見ましょう。

ちなみ私は自宅から「大きな木」が見えるのでそれを見ています。

これも5分ほど「じーっと」眺めてみてください。

目を温める

また、眼精疲労は「目を温めましょう」。

よく「目を温めるのか」「冷やすのか」という疑問があります。私の意見は「眼精疲労」は「目を温める」、「目の疲れ」は「目を冷やす」をおすすめしています。

眼精疲労は「慢性的な目の疲れ」であるため、血液の滞りが起こります。そのため、「血液が流れる環境作り」をしないといけません。これには「目を温めること」が効果的です。

また「目の疲れ」は「一時的な目の疲れ」であるため、これは「一時的な目の炎症症状」でもあります。そのため「目を冷やす」ことで「炎症症状」を抑えることができるのでこちらをおすすめします。

ですので、「眼精疲労」の方は「目を温めましょう」。

「温め方」は市販されている「アイマスク」でも十分ですし、商品を買わずに自宅で行うようでしたら次のように行ってみてください。

  1. フェイスタオルを濡らし、水気を取る
  2. 濡れたタオルをラップで包む
  3. レンジで30秒前後温める
  4. ラップで包んだまま、目の上に乗せる

これで「自家製ホットアイマスク」の完成です。ラップで包む理由は「熱が逃げないようにする」ためです。このアイマスクを目の上で「20~30分」乗せ、そのまましばらくゆっくり寝ていましょう。

目の周りをマッサージ

そして目の周りをマッサージすることもおすすめします。このマッサージにより、「筋肉の緊張緩和」と「血流の促進」が期待できます。以下の絵のように行ってください。

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「目のまわり」では矢印の方向に押し込むように刺激してください。

また、眉毛の上の「点部分」にも「目のツボ」があるため、この眉毛の上の点部分は、押しながら「上や下」「右や左」と少し指を動かし刺激しましょう。

「ストレス解消」をする

また、「ストレス解消」にも取り組んでみましょう。ストレス解消方法は「どんな内容」でも構いません。しかし、「食べ過ぎや飲み過ぎ」などの体調不良に繋がるようなことは止めましょう。

もし、具体的に「好きな趣味などは無い」という方は「湯船」に浸かってみてください。ちなみに私は「趣味のない人間」なので「湯船」に頻繁に入ります。

湯船に入ることで「体温調整機能」が働くため、これが「自律神経の調整」に繋がります。ですので、「今日はしっかりと体を休めたい」というときは決まって「湯船」に入っています。

皆さんの「ストレス解消」はどんなことでしょうか??

睡眠の質を上げる

そして睡眠の質を上げましょう。睡眠の質を上げることは自律神経の調整に繋がります。

先ほど、自律神経とは『「体を働かそう」や「今は休もう」などと「時間帯」や「体調」に合わせて全身をコントロールするスイッチ』と言いました。そしてこの「今は休もう」という時間の中で一番重要視するべき時間が「睡眠」になります。

ですので、「睡眠」を取ることで「明日のためにしっかりと休もう」という「時間・質の確保」が出来ていなければ、翌日になっても「しっかりと活動する」という体になることができません。これは「目」にも繋がる話です。

ですので、これを避けるためには「睡眠の質」が重要になります。

その「睡眠の質」を上げる方法として「白湯の飲む」ことと「深呼吸をする」ことをおすすめします。これらは「自律神経の調整」に効果的です。

この睡眠に関してはこちらの記事に書きましたので詳しい内容はこちらをご覧ください。

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全身のストレッチ

そして「全身のストレッチ」をすることもおすすめです。全身のストレッチをすることで「血流の促進」「疲労軽減」「血流の改善」が期待できます。

やはり「眼精疲労」を解消させるには「体をしっかりと休ませる」ことが重要です。

「眼精疲労」は先ほども言いましたように「目の疲れ」からくる「二次的な症状」を抱えている状態になります。

ですので、局所的に「目のケア」だけでは「できる効果に限界がある」のが現実です。

しかし、「全身のストレッチ」を行うことで「体全体の緊張を解くことができる」ので、「十分に休んでいる体」をつくることができます。

そして、おすすめのストレッチは「前屈」と「開脚」です。

よくある「単純なストレッチ」ですが、「眼精疲労」で悩んでいる方は「これらストレッチが苦手」ではないのでしょうか?

この2つのストレッチで共通することは「太ももの筋肉」が十分に伸ばされることです。

「太ももの筋肉」は「体のなかで一番大きい筋肉」なので、「太ももの筋肉」の柔軟性が高くなれば、「全身の血流改善」にも繋がります。

その結果「太ももの筋肉の柔軟性」を中心に全身がストレッチされることは「眼精疲労」にも繋がると十分に言えます。

ぜひ「前屈」「開脚」ができる柔軟性を保ってみましょう。