慢性的な腰の痛み。いつも「左側だけ」「右側だけ」痛い原因とは?
今回は、慢性的に「左側だけ」「右側だけ」の腰の痛みについて解説します。「疾患」などによる腰の痛みもありますが、この記事は「疲労による腰の痛み」について書いていきます。ぜひ「慢性的に「片側」の腰の痛み」が気になる方は見てくださいね。
慢性的な腰の痛みになる原因とは?
そもそもどうして慢性的に「腰の痛み」が訪れるのでしょうか?まずは、左右関係なく「慢性的な腰の痛み」から確認しましょう。
同じ姿勢が多い
まずは「同じ姿勢が多い」ことが「慢性的な腰の痛み」に繋がります。それは「筋肉が同じ姿勢が苦手」だからです。
筋肉は「体を動かす」ことで本来の機能を発揮します。もちろん「座りっぱなし」「立ちっぱなし」という行動も筋肉の役目ですが、この「同じ姿勢を維持する」ことが筋肉は苦手です。
ですので、「座りっぱなし」や「立ちっぱなし」よりも「歩いている」などの「体を動かしている」ことが筋肉にとっては良いことになります。
したがって、仕事などで「同じ姿勢が多い」方は腰痛に限らず、「慢性的な疲労」に悩まされているでしょう。
体が硬い
そして「体が硬い」ことも「腰の痛み」を作ります。それは「体が硬い」ことで「筋肉全体の機能」が失われているので、体の中心にある「腰」には大きな負担がかかるためです。
筋肉がスムーズに働くためには「柔軟性」が必要です。それは筋肉の繊維が「収縮・弛緩」を繰り返すので「動き」ができるからです。そのためどこか一ヶ所でも「体の硬い」場所があればそれをきっかけに腰への負担に変わります。
また「体が硬い」方は「血流が悪い」方でもあります。そのため「腰」にも血流の悪さが起きるので結果的に「腰の痛み」へと変わります。
筋力のバランスが悪い
そして「筋力のバランスが悪い」体も「腰の痛み」を作ります。この「筋力のバランス」とは「左・右のバランス」や「インナーマッスルとアウターマッスルのバランス」などさまざまな原因を指します。
これら「筋力のバランス」が整っていない体では「通常の体の使い方」ができません。「やるべき筋肉」がやれずに「他の筋肉がカバーする」という行動を取るようになります。
例えば「首を上に向きたい」→「でも首硬くて上に向けない」→「首が動かない分だけ腰を反らすと、首は上を向く」など。
このように、筋力のバランスが悪いと「余計な負荷もたくさんの箇所」にかかるので、結果的に「腰が痛い」という症状が起きます。
眠りが浅い
そして「眠りが浅い」という生活をされていても「腰の痛み」は起きます。それは疲れた筋肉が十分に休めていないので「柔軟性が低下」するからです。
先ほど筋肉は「柔軟性が大切」と言いました。しかし、この「柔軟性」は「ストレッチをすれば保てる」わけではありません。「筋肉が休む時間」というのも必要になります。
これが「睡眠」です。やはり私たちは、しっかりと睡眠を取らないと、翌日活動できません。それは「睡眠を取っていないから筋肉が動いてくれない」ということでもあります。
ですので、「夜更かしをしている」「寝る時間がバラバラ」「寝つきも寝起きも悪い」などという方は「腰の痛み」に悩まされます。
このように「眠りの浅さ」を感じている方は「朝、起きた時から体が重い」かと思います。この「朝、起きた時から体が重い」と悩んでいる方はこちらも見てください。
「左側だけ」「右側だけ」痛くなる理由とは?
では、どうして「左側だけ」や「右側だけ」の腰の痛みが出てくるのでしょうか?本題のこちらを確認しましょう。
「片側だけが痛い」は「利き手」が関係している可能性が高い
「片側だけ」の場合は「利き手」が影響して「腰の痛み」が起きている原因が高いです。もし「右利き」の方は「左側の腰」に痛みを感じます。「左利き」の方でしたら「右側の腰」です。
私たちは「利き手」がある以上「軸足」というのが存在します。
分かりやすく、「ボールを投げる」ことをイメージしてください。
「利き手」でボールを投げる際は「反対の足腰」で踏ん張りを効かせてボールを投げるかと思います。もし「右利き」の方でしたら「左の足腰」で。
このように私たちは「何かの動作を行う」際は必ず対角線で動作をします。「歩く時」は「右手・左足」「左手・右足」のように対角線で動きますよね。
むしろ「健康な体」をされていて「右手・右足」「左手・左足」で歩いている方は見たことありません。
ですので、何気ない動作でも「必ず対角線に」体を使っているので、その「日頃のクセ」が腰の痛みを生んでいます。具体的には以下のような内容です。
体重のかけ方が偏っている
まずは「体重のかけ方が偏っている」方は片側だけの腰の痛みを感じます。それは「座り方」「立ち方」などすべてにおいてです。
私たちはどうしても「楽な姿勢」を取りがちです。そうすると「片側に」体重をかけて「座る」「立つ」をやりがちになります。
おおむね「右利き」の方は「左側」に体重をかけがちです。その左側に体重をかけることが疲れたら「右側の腰」に体重移動をするようになるでしょう。
結局このような「体重のかけ方」は荷重の分散がうまくできないので「片側だけ腰が痛い」になってしまいます。
「片側だけ」の単調な動作をしている
そして「片側だけ」単調な動作をしていても「片側の腰」に負担をかけることになります。具体的に書いていきます。
例えば「パソコンのマウス」をよく使う方。
主に右利きの方であれば「マウスも右手」を使っているでしょう。そしてその「細かく動いているその手」を安定させるためには「左の腰」が姿勢を整えています。
仮に「右手でマウスを使って、右腰に体重」を乗せてみてください。…すごくやりづらいはずです。逆に「左腰」に体重をかけてください。…とくに違和感なくできると思います。
このように真っすぐに座っているつもりでも「長時間同じ姿勢」を繰り返していたら、「その疲れ」をかばうために「片方に体重を」かけてしまいます。
このような理由で「片側の腰が痛い」という構図ができます。
「同じ側の腰が痛い」も、もちろんある
ここまで、「体の対角線」を前提に話しましたが「右利きで右の腰が痛い」ももちろんあります。これはどういうことでしょうか。
「腰以外」の場所から「腰が痛い」ができている
それは「腰以外」の場所から「腰が痛い」を作られている可能性が高いからです。
例えば「よく携帯で電話しながら作業をする」という人を挙げます。
電話をしながら何かの動作をしようとすると首を横に倒しながら作業することがありますよね。(右に首を倒して肩で携帯電話を支えながら、右手でメモを取る、など)(皆さんそうではないのかもしれませんが)
このような姿勢を取ると「首を右に倒した」ことで「右腰に体重がかかる」ことになります。ですので、普段このような作業が多い方は「体を対角線に使う」ことが成立しません。したがって「右利きでも右の腰が痛い」という構図ができます。
この「利き手の反対側だけ・同じ側だけ」などの「片側だけの腰が痛い」という理由は「普段どのように体重をかけることが多いのか?」ということを知れば、その原因が見つかります。
腰の痛みを改善させよう!
では、実際にどのように「左側だけ」「右側だけ」の腰の痛みを改善したら良いのでしょうか?
「痛い側」を中心に全身のストレッチ
腰の痛みを改善させるには「ストレッチ」が一番です。それはストレッチが「筋肉の緊張を解く」ために一番効果的だからです。痛みを感じている筋肉は「緊張を解いて休ませて」あげましょう。
また、「腰の痛み」を起こす理由は「対角線での負担」や「他の部位をかばうために起きてしまう」と書きました。ですので、「腰の痛み」を改善させるには「全身のストレッチ」が重要です。
とくに「肩首まわり」「胸まわり」「太ももまわり」は念入りに行うことが重要と覚えておきましょう。
逆に、この「肩首まわり」「胸まわり」「太ももまわり」を普段からストレッチしていれば「腰の痛み」に悩まないとも言えます。
有酸素運動
そして「有酸素運動」も行いましょう。それは有酸素運動を行うことで「血液に酸素が廻りやすくなり、筋肉の働きが良くなる」からです。
筋肉が働くためには「血液の循環」が必要、そして「血液の循環」のためには「酸素が必須」と覚えてください。
この「腰の痛み」に対しての有酸素運動を行う時間は「30分以上」をおすすめします。30分以上の有酸素運動を行えば「脂肪燃焼効果」が高まってきますので、血液循環も良くなります。
また、有酸素運動を行う効果は、「持続的に行う」ことと「断続的に行う」こととは同じであるという研究結果が出ています。ですので「ウォーキング30分」行うことと「朝15分・夜15分ずつのウォーキング」は同じ効果ということです。
行う有酸素運動としても「ウォーキング」をおすすめします。「歩く動作」というのはヒトの基本的な動きで、この基本をしっかりと行えば「体の通常の使い方」もできるようになります。
水分摂取
そして「水分摂取」も十分に行いましょう。水分とはヒトの体に一番含まれる成分であり、血液の元でもあります。ですので、「水分」がなければ、そもそも健康を保てないと考えても良いでしょう。
摂取する水分量は「1.2~1.4リットル」をおすすめします。また「飲み物」の種類はノンカフェインの飲料が適していますので「水」「麦茶」「ルイボスティー」をおすすめします。
この「水分摂取」に関してはこちらの記事に「より詳しく」書いています。
睡眠の向上
そして「睡眠の質」も向上しなければ「腰の痛み」からは解放されません。それは「しっかりと疲れが取れる時間」を確保しなければ、「健康」を保てないからです。
具体的には「7時間」の睡眠を取るようにしましょう。よく「6時間睡眠」や「8時間睡眠」と言われたりもしますが、最近の研究では「7時間」が健康に良いと言われています。参考:筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
もしこの「睡眠の向上」について悩んでいる方でしたらこちらの記事を見てください。「睡眠」に関しての「悩み」や「改善」を詳しく書きました。
「内臓の疲れ」からくる腰の痛みもある
そして、「腰痛」とはすべてが「筋肉が原因」とは限りません。「内臓の疲れ」からくる腰痛もあります。
自分自身としては「腰が痛い」と感じているのに実際は「内臓の不調」を「腰の痛み」と勘違いしてしまい、「腰が痛い」と感じている方も多いです。
代表的には「腸」の疲労が「腰の痛み」になっていたりします。
これらは今回の記事に関して話題が外れるので割愛させて頂きます。
以上のように「腰の痛み」とくに「片側の痛み」とは「体の使い方がベース」となって症状を起こしているという内容でした。今回のはあくまで「慢性疲労」に関しての情報ですので、「自分のケアだけでは改善できない腰の痛み」でしたら一度「専門家」に相談してみてくださいね。